■概要

今回は、海外視察旅行の経費化問題について解説していきます。過去に知事や公務員等が視察と称して海外旅行に行き、工場等の前で照明の写真をとって、何の視察もせず・・・というようなことが過去に何度も問題となっていますが、税務署は民間に対してはこのような甘い態度はとりませんので、注意してください。視察に行ったのなら、それ相応の証拠をとっておかなければ経費にすることは難しいといえます。

 

■詳細

  • 同業者団体等の視察旅行は、「往々にして視察に名を借りた観光旅行である」と税務署は考えております。そこでその取り扱いを通達で詳細に決めております。

 

  • まず業務従事割合を算出します。

業務従事割合とは、仕事をした割合と言うことでその算出方法は以下によります。① まず旅行日程を「視察等(業務に従事したと認められる日数)」、「観光(観光を行ったと認められる日数)」、「旅行日」及び「その他」の日数に区分します。②「視察等の日数」÷(「視察等の日数」+「観光の日数」)で計算します。

 

  • 「旅行日」と「その他」とは

旅行日とは目的地までの移動日数です。その他とは、主に土曜・日曜の休日や、いずれにも区分できない日数です。また日数計算は、0.25 日単位で行い、計算結果の業務従事割合は10%未満の端数は四捨五入することとなっています。

 

  • 業務従事割合90%以上の場合

その旅行に通常要する費用の額の全額が、会社の海外渡航費となります。

 

  • 業務従事割合が10%以下の場合

その旅行に通常要する費用の額の全額を会社の経費として認めません。

 

  • 業務従事割合が20%~40%の場合

その旅行に通常要する費用の額に業務従事割合を乗じた費用が会社の海外渡航費となります。

 

  • 業務従事割合が50%~80%の場合

往復の交通費を除いた、その旅行に通常要する費用の額に業務従事割合を乗じた金額と、往復の交通費の合計額が会社の海外渡航費用となります。

 

  • その他留意点

会社の海外渡航費とならない費用を、会社が負担した場合は、参加したのが従業員であれば従業員の給与又は賞与となり、役員であれば役員賞与となります。また「その旅行に通常要する費用の額」とは、概ね食事付のツアー料金を想定してます。

 

 

 

※このコラムは投稿時の税制等に基づいて作成しております。記載内容には十分な注意をしておりますが、最終的な判断は各専門家への相談をしてください。弊社への相談なしにとられた行動につきましては一切の責任を負いませんのでご了承ください。