■概要
厳格な記帳が要求される青色申告は、さまざまな特典が用意されています。しかし、すべての方が青色申告ができるわけではありません。事業を営んでいる方は、記帳さえしっかりと行えば青色申告を選択することができますが、不動産賃貸業を営む方はある程度の数の不動産を貸している必要があります。

ですから、事業を営んでいる方は青色申告をすることが可能です。しかし、実際には事業所得者のうちの半数程度しか、青色申告を行っていません。これは、特典である青色申告控除という税金の免除よりも、要件である記帳の厳格化が足かせになっています。もしくは、青色申告自体を知らない方が多いのかも知れません。

白色申告は、記帳が簡単でしたが、今回の改正によりある程度の記帳が要求されます。せっかく、記帳するのであればいろいろと特典のある青色申告をした方がよいでしょう。

■詳細

青色申告は事業所得55%、不動産所得60%
 国税庁によれば、平成24年分の確定申告をした方の人数は2,149万人いるそうです。この数は、日本の人口の約17%にあたり、6人に1人が申告を行っているということになります。このうち480万人が青色申告書を提出しています。青色申告書とは、税務署長の承認を受け所定の帳簿を備え付けた事業所得・不動産所得及び山林所得を生ずべき業務を行う方が提出することができる申告書です。青色申告者は一定の記帳義務を果たすことで、青色申告特別控除など多数の特典が利用できます。平成24年には事業所得者の55%、不動産所得者の60%が青色申告書を提出しています。

  申告者 青色申告 割合
事業所得 379万人 210万人 55%
不動産所得 156万人 94万人 60%

『青色申告書以外の申告書』を提出することは『白色申告』と呼ばれます。『白色申告』という法律用語ではないのですが、国税庁HPなどでも、よく用いられています。

H26から白色申告者も記帳等が全面義務化
 この白色申告者について、平成26年1月から重要な制度改正がスタートします。これまで前年分又は前々年分の事業所得、不動産所得及び山林所得の金額の合計額が300万円を超える方のみに適用されていた記帳と帳簿保存が、これらの業務を行う全ての方に義務化されることになりました(申告を要しない方も含みます)。

記帳内容 売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項について、①取引の年月日、②売上先・仕入先その他の相手方の名称、③金額、④日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を記載(合計記載など『簡易な方法の記載』も可)
帳簿保存 【帳簿】
収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)…7年
業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)…5年
【書類】
決算書類、請求書、領収書等…5年
 青色申告書を提出しようとする方は、青色申告の承認を受けようとする年の3/15までに承認申請書を提出する必要があります。これを機に白色申告から青色申告になさる方は、今年の確定申告書(白色)と一緒に承認申請書も出してしまいましょう。