■概要

会社が従業員に一定額以上のお給料を支払う際には、源泉所得税を給与から差し引かなければなりません。もし、税務調査でこのことが問題となった場合、不足している源泉徴収税額を従業員から徴収しなければなりません。しかし、従業員が退職してしまっていた場合には、不足分を徴収できない場合があります。こうなると、会社がその分の税額を負担しなければならないことになります。このようなことの無いように、源泉をしっかりととっておく必要があります。

 

■詳細

  • 雇用主が給与を支払う際に源泉徴収する税額を求める税額表には月額表と日額表があり、月額表には、甲欄・乙欄、日額表には、甲欄・乙欄・丙欄があります。甲欄は、扶養控除等申告書の提出がある場合、乙欄と丙欄はその提出が無い場合に適用されます。ちなみに、甲欄では月給88,000円未満の税額はゼロですが、乙欄では最低でも3%が源泉徴収されます。

 

  • 丙欄が使われる時

短期アルバイトを雇う企業などでは所得税の源泉徴収で「丙欄」の適用がなされることがあります。日給が9,300円未満では丙欄の税額はゼロですから、毎日の給与が9,300円未満なら源泉徴収は不要です。給与の支払方法は日払い、週払い・月払い等、いずれの方法でも差し支えありません。

 

  • 丙欄適用の要件

丙欄適用が認められるのは日給または時給によって給与が算定される場合で、次のいずれかに該当するときです。

①雇用契約の期間が2ヶ月以内と定められていること

②日々雇用されて支払を受ける給与で継続して受ける2ヶ月以内のもの

 

  • 甲乙丙欄適用の比較

日給または時給によって給与が算定されるアルバイトの場合それぞれ甲欄・乙欄・丙欄に該当する場合の一日あたりの税額は、日給5千円のとき100円・290円・0円、

日給1万円のときに75円・1,730円・27円、

日給1万5千円のときに710円・3,600円・209円です。

もし、丙欄の適用が当局から否認されるようなときには乙欄の適用となり、多額の回収困難な所得税と不納付加算税・延滞税を負担することになりますから、慎重を期すべきところです。

  • 丙欄適用の特例

また、建設労務者に支払う給与に対しての丙欄適用には、次の要件でよいとする個別通達が国税庁のホームページにあります。

①雇用契約の期間が8ヶ月以内と定められていること

②日雇の期間が1年以内であること

 

 

 

※このコラムは投稿時の税制等に基づいて作成しております。記載内容には十分な注意をしておりますが、最終的な判断は各専門家への相談をしてください。弊社への相談なしにとられた行動につきましては一切の責任を負いませんのでご了承ください。