■概要

納税者が任意の市町村等に寄付をすることができる「ふるさと納税」ですが、個人住民税所得割額の10%を目安に寄付をすることで、実質負担2,000円で好きな市町村等に寄付をすることができます。1万円程度のふるさと納税を行うことで2000円を超えるお得な特産品を受け取ることができます。ぜひ、ご担当の税理士さんに相談して実施してみてください。なお、複数の地域に寄付をしても負担は2,000円です。2000円×寄付先の数とはなりませんので安心してください。ただし、住民税の10%程度しか認められませんので、簡単にいえば、寄付の目安は、年間所得の0.5%程度でしょうか。年収500万円で25000円程度です(あくまでも超簡易計算です)

 

■詳細

  • ●ふるさと納税の本人負担

所得税の課税所得500 万円の人が22,000円を県や市町村に寄付をした場合は、そのうち2万円について所得税の所得控除として4,000円(20%税率)の減税(復興特別税は省略しています)があり、同じく住民税でも2,000 円(10%税率)の減税があります。さらに、本人負担の2000円と上記の控除を超える残りの14,000 円について、都道府県が4 割の5,600 円、市町村が6 割の8,400 円の減税をします。寄附額の大部分が、減税となり、本人負担は2,000 円のみです。

 

  • その2,000 円を特産品で補てん

多くの県や市が、一定額以上寄附してくれた人に、この自己負担分の2,000 円相当の特産品をプレゼントするとしています。たとえば、海産物の詰め合わせやそば、ブドウ、イチジク、ほし柿、イモ、黒毛和牛や地元の野菜、米、ズワイガニ、竹輪などなど、インターネットで検索すると続々とヒットしてきます。そして、実際に、特産品を目当てにして、ふるさと納税を検討している人もいます。

 

  • 一定額以上の寄附とはどれくらい

さすがに2,000 円の寄附に2,000 円の謝礼はないようですが、1 万円以上というところが割合多く、3万円以上、5万円以上というところもあります。しかし、特産品目当ての寄附も如何わしいが、それを煽る自治体の態度も疑問です。寄附とは、見返りを求めない行為であるべきだからです。

 

  • 自治体は通販感覚になっていないか

冒頭のような人が、22,000 を2ヶ所にふるさと納税したら(控除限度を超えないとして)、各自治体から2,000 円相当のものが2つ計4,000 円相当の特産品が届いてきます。本来自己負担とされている2,000 円分を超える利得となります。寄付をして、名誉のみならず、物質的利得を得る、というのは、制度の趣旨がどこかで踏みにじられていることになるのではないでしょうか。まるで、4,000 円のものが2,000円で通販されているかのようです。

 

  • 寄付文化の振興に貢献するようにすべき

ふるさと納税はよい制度です。広く薄くが根付けば直接民主主義的寄付文化が花咲くことになります。が、特産品目当ての寄附を助長しているようでは、それは期待できません。

 

 

※このコラムは投稿時の税制等に基づいて作成しております。記載内容には十分な注意をしておりますが、最終的な判断は各専門家への相談をしてください。弊社への相談なしにとられた行動につきましては一切の責任を負いませんのでご了承ください。