■概要

労働基準監督署の監査が厳しくなっています。また、社会の価値観の変化により、労働者が正当な権利としてて残業代の請求や、監督署への駆け込みを行うことも増えています。デフレが進む中で賃金の捻出は非常に厳しいものがありますが、社会の要請と考え生産性の向上や事務の効率化などで、適正な労働環境を少しでも早く整備する必要が出てきています。

■詳細

労働基準監督署が入るとき

 昨年の秋にテレビで労働基準監督官が主人公のドラマが放送されていましたが、労働基準監督署の名前は聞いたことがあっても労働基準監督官が行う事業所調査とはどのようなものか知っている方は多くはないかもしれません。労働基準監督署は労災保険と労働基準法(労基法)や労働安全衛生法(安衛法)を取り扱う部門がありますが、会社が労基法や安衛法を守っているかを調査することがあり、事業所規模にかかわりなく対象とされます。

主な調査の種類は

 定期監督で実施される調査ではその年度の方針で調査対象が選ばれます。この場合は会社が労基署へ必用書類を持って訪問するケースが多いようです。他には従業員などの申告による調査があります。従業員や退職者が労基署に申し立て、労基法違反の可能性があれば、立ち入り調査があったり、呼び出しがあることもあります。

労基署調査の流れ

 調査は普通書面で通知されてくることが多いので日時、場所、必要書類を確認し、落ち着いて対応しましょう。主な指摘事項は次の通りです。

① 労働時間や時間外労働時間等の把握はされているか

② 時間外労働手当等、割増賃金の支払い

③ 時間外労働の協定届を提出しているか

④ 労働条件書面を明示しているか

⑤ 労働者名簿や賃金台帳の整備

⑥ 最低賃金は守られているか

⑦ 従業員10人以上事業所は就業規則を提出しているか

⑧ 定期健康診断は実施しているか

⑨ 従業員50人以上事業所は衛生管理者や産業医の選任をして届けているか

⑩ 管理監督者の時間外労働は適切か

⑪ その他、各業種による事項等

以上のような事項をタイムカードや賃金台帳、雇用契約書等を見て、事業主に確認し、是正事項があれば勧告書や指示書が出されます。会社は指定された期限までに改善し是正した内容を記して必要書類と報告書を提出します。すぐには指摘事項の改善が難しくても今後は改善する方向性を示すのがよく、書類を改ざんする等は避けましょう。